おかしまつり

最近はA.B.C-ZとPerfumeが半々

姉と妹のHDD戦争

妹に録画を頼んでおいた番組が殆ど録画できていなかった。

自分語りでしかないが悲しみに暮れすぎて書きとめたい衝動を抑えきれなかった。すまたんも少クラもなければえびちゃんずーも録れてない。実家での楽しみは録画を頼んでおいた番組を編集したり、いつも小さいパソコンの画面で見ていたえびのDVDを実家の大きいテレビで見ることだったのに、楽しみの半分が奪われたと言っても過言ではない。

以前にも何度か書いたけれど、私の妹は数年前嵐担のジャニオタだった。山田太郎物語を見ていたから多分7年くらい前だ。当時小中学生だった彼女なりに持ち金のほとんどをCDや雑誌、コンサートやグッズにつぎ込んでいた。二宮のパネルを貰ってきて部屋に飾る重度っぷりだった。

妹が嵐に落ちた頃から既に、嵐はそれはもう羨ましいくらいに毎日何かしらのテレビに出ていた記憶がある。バラエティーもCMもドラマも歌番組もひっぱりだこだったし、妹は学校から帰ってきたらゴールデンタイムになるまでひたすらHDDの編集を繰り返し、ゴールデンタイムからは嵐が出ている番組を見る、という毎日を送っていた。当時、機器の関係で録画のできないスペースシャワーTVが好きだった私は常にテレビのチャンネル争いにおいて敗北していた。敗北の原因は主に、私が見たい番組のジャンルと出演者が家族の中でマイノリティであったこと、単純に嵐が出ている番組の方が面白かったことだと思う。別段格好良くもないロックバンドが出て、身内ノリではしゃいでいるのがコーナーのほとんどを占めるニッチな需要に支えられているテレビがゴールデンタイムにチャンネル権を獲得できるわけもなく、妹の影響で嵐が好きになっていた母親の後押しも相まって大体はそのとき放送されている嵐の番組を見ていた。まあ私もそこまでその番組を見たかったわけじゃないし、嵐の番組は普通に面白くて翌日の会話のネタにもなるし、特に誰も嫌な気持ちになることはなかった。彼女が嵐にハマることは私にとって別段問題はなかったのだが、唯一姉妹の関係を一瞬険悪たらしめたものがHDDの存在である。

今となっては身に染みるほどわかるけれど、妹は嵐が出ているほとんどの番組をわりと画質を落とすことなく録画していた。そのくせ私が録画するアニメやバラエティはアナログ画質1歩手前まで落とせと言ってくるし、見終わったら早く消せと言ってくる。彼女だけ高画質でHDDの容量を圧迫しておいてそんな言いぐさをされるなんて正直迷惑極まりない。彼女の嵐への愛が重すぎたので言い返すのも面倒くさくて、大体言うとおりにしていた私を褒めたいところだ。

姉が耐え忍ぶことでわりと穏便にやってきた姉妹関係が険悪になったのは数年前の大晦日である。毎年私を含め家族はガキ使を見つつ笑いながら知らぬ間に新年を迎えていることが多く、自動的に毎年チャンネル権を獲得している。しかしその年は傍目に見て重すぎる嵐への愛を背負った妹が死に物狂いでHDDを整理し、嵐が司会を務めた紅白歌合戦とカウコン、そのあとのCDTVの容量を確保していた。あまり年を越す瞬間に執着心のないらしい我が家は、年が明ける前後で普通に入浴したり終わらなかった大掃除の続きをしたりしている。そのため引き続きテレビを見ていたのは私だけだった。妹はというと父親の寝室にある小さめのテレビで一生懸命紅白を見ることに勤しんでいた。そこまではよかった。そのまま各々テレビを見つつ年を越すのが妥当だと思っていたのだが彼女はそうではなかったらしく、「カウコンが始まるから大きな方のテレビと代われ」と言い出した。リアタイの楽しさをわかった今だからこそ理解できるが、当時の私には意味が分からなかった。カウントダウンなら小さいテレビでもできるし、数時間寝転がり続けたテレビの前からもう動きたくないし、何より録画している番組をわざわざ人をどかしてまで大きなテレビで見る意味が分からない。今までの虐げられようもあったので意地でも動かなかった私に怒りを募らせた挙句妹は泣き出した。一瞬にして「大人げなくワガママを聞いてあげない姉のせいで泣き出した妹」の図の完成だ。そこでたまらなく嫌な気持ちになったのでそのあとテレビの前を退いたかそうでないかはあまり覚えていない。基本的にシスコンだと思われるほど妹を可愛がっているが、過去ここまでケンカらしいケンカになったことは多分なかった。

そんな過去もあったが数年後、まさか立場が逆転することになるとは思っていなかった。一人暮らしの家は入居時に「録れれば十分」というスタンスで、プレーヤーではないただのHDDを購入した。今思えばプレーヤーとレコーダーが一緒になったものを買えばよかったと後悔しているが、4年前の私には知る由もない。基本的にサブカル系はテレビに出ないし、アニメもDVDに焼くほどじゃなかった。そんな状態なのでえびにハマってからの録画は基本的に実家のレコーダー頼みであり、その点では元ジャニオタである妹を全力で信頼していた。なんならジャニーズに興味を持った日時で言うと妹の方が先輩なのだ。

長すぎる前置きを踏まえて話は冒頭に戻るが、録画を頼んだほとんどの番組を妹は予約できておらず、録画一覧には期待していた番組名は並んでいなかった。録画ができていない、という事実で想定以上に落ち込んでいる自分にも驚いたし、妹も姉がここまでジャニーズに傾倒していると思っていなかったらしい。責任を感じてしょんぼりした妹を見るのは申し訳なかったので、さすがに「気にしてないよ」とは言えなかったが、一応立ち直った風に見えるように努めた。これからの番組に期待しようと思い今後の少クラとちゃんずー、キリコの録画に備え過去の録りためたバンドの録画を消すなり焼くなりしていたところ、妹に「いくつか焼くほどではないが消さないでほしい番組がある」と言われた。虚ろな気持ちでその台詞を聞いていたけれど、正直頭上にはハテナマークが浮かんでいたと思う。これを数年前の妹にそっくりそのまま聞かせてやりたい。あれだけ死に物狂いで空き容量を作っていた人間に今の私の気持ちが分かってもらえないのは何故なのだろうか。姉の背中を追ってか、すっかりサブカル系女子になってしまった彼女は、出演していた番組を見れない悲しみとひたすらHDDの空き容量と必死に戦う姉の気持ちはもう理解できないのだろうか。

妹との二人暮らしも考えていたが、共有する可能性の高いHDDと、ジャニオタになった姉の録画への執念に対する妹の理解が得られないならそんな魂胆は一瞬で水泡と化すこと間違いなしだ。

今後は「見るなら焼け、見ないなら消せ」を標語にして妹とのHDD戦争を繰り広げたいと思う。

 

 

あと、もしよければすまたんと少クラをダビングして頂ける親切な方がいらっしゃればお声をかけて頂きたいです!

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